人気ブログランキング | 話題のタグを見る

いちとはぎの新婚生活


by clemenskrauss
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
いままでいちやはぎをexblogで運営していたのだけれど、バックアップ機能がなかったりと多少の不満が無いではなかった。
以前Mysql+Movable Typeへ移行しようと思ったこともあるのだけど、エントリ数が増えるにつれて重くなってしまったので頓挫していたのだ。

最近巡回しているブログがはてなダイアリーで公開されているものが多かったりするのでちょっと気になっていたのだが、さっき思い切って登録してみた。

はてな版いちやはぎはこちら

機能が豊富でまだイマイチ使い方が掴みきれていないのだけれど、なかなか楽しそう。

しばらくはexblogと同時進行で更新していき、問題が無いようならのんびりとログをはてなに移して行こうと思う。

イチ
# by clemenskrauss | 2008-11-19 22:28 | 日記

叔母のお通夜

ずいぶん前に書きかけのまま保存しておいて、アップしそびれてしまったものだけれど、投稿しておこう。


10月17日、母の妹のお通夜に川崎まで行ってきた。

長く肝炎を患っていた。亡くなる2週間程前、入院を勧める医者に「もう出て来られないんでしょう?」と断り、しばらくの間を自宅で過ごしたそうだ。この頃に見舞った母によると、かなり黄疸がでていたものの、まだ言葉もしっかりしており、座ったりつかまり歩きもできたらしい。
だがすぐに食事もとれなくなり、次第に体調は悪化の一途をたどって信濃町のK大病院へ入院を余儀なくされた。

10月11日に、母と姉、ハギと僕の4人で病院にお見舞いに伺った時には、上体を起こすことはおろか、身体を動かすことも言葉を発する事もほとんどできず、薬のせいか夢と現の間をさまよっているようだった。食事はもちろん水を飲むこともできない状態なのだが、不思議なことに口の中に氷の欠片を入れると、コリ、コリと噛み砕くのだった。

「ウチでもよくこうして噛んで食べるんだ」と、叔父さんが静かに笑った。
古く狭い病室の中に、氷を噛む確かな音だけが響いていたのが哀しかった。


息を引き取ったのはそれから4日後、10月15日の未明だった。


叔母は趣味でドライフラワーのアレンジメントを習っており、地元の展覧会にも出品したりしていた。体調の悪い中入院を断ったのは、ドライフラワーのインストラクターの資格を取る試験のためだったらしい。
その認定証の届く予定は元々10月15日だったのだが、先生の配慮で10月12日にわざわざ病室まで持っていらしたのだそうだ。亡くなる前に、念願だった認定証を目にすることが出来たのがせめてもの慰めだ。


お通夜の場に飾られていた作品はどれも見事で、お通夜というよりはまるで個展のようでした。
ケータイの写真なのでうまく撮影できなかったのだけれど、下にその作品を紹介させていただきます。

叔母のお通夜_f0022130_294737.jpg

叔母のお通夜_f0022130_2261840.jpg
叔母のお通夜_f0022130_2262893.jpg
叔母のお通夜_f0022130_2263712.jpg
叔母のお通夜_f0022130_2264443.jpg


イチ
# by clemenskrauss | 2008-11-16 23:55
老年について(著:キケロ)_f0022130_22593476.gif老年について
著:キケロー
訳:中務哲郎
岩波文庫


カエサルと同時代を生きた政治家で著作家キケロ晩年の作品。一般に忌むべきものとされている老年について、ポエニ戦争の立役者大カトーの口を借りて謳いあげる一冊。

登場人物は大カトー、大スキピオの孫で後にカルタゴを滅ぼす小スキピオ、小スキピオの友人ラエリウス。ギリシア譲りの対話形式で書かれているけれど、プラトンのように問答を積み重ねるようなものではなく、若いスキピオとラエリウスに対して齢80を超えた老カトーが老年の素晴らしさを一方的に語るといったもの。本書において二人の青年の存在はまったく副次的なものであるといってよく、大カトーの口を借りてキケロ自身が「こうありたい自分の老後」を綴ったものといえる。

キケロよりは一世紀前に元老院を主導してローマを地中海の覇者とし、カルタゴを破った英雄スキピオ・アフリカヌスが元老院に派閥を形成しようとすると見ると共和政の危機とばかりにこれを失脚させ、晩年に至るまで政治的な影響力を持ち続けた大カトー。作品中ではローマ人らしく政務の傍ら農園の管理にいそしみ、またギリシア文学に打ち込んだと描かれている。
一方、元老院ひいては共和制の守護者を自任しまた周囲からも扱われていたキケロだけれど、『老年について』を執筆したのはカエサルが終身独裁官に就任し、政治的影響力が低下しイジケて執筆活動に打ち込んでいた頃。60歳を過ぎ老いの足音を感じていた彼が、尊敬する大カトーの口を借りて鬱屈した思いを著作にぶつけたくなった気持ちも分からないではありません。

キケロの著作は以前からちょっと興味があったのだけど、実際に手にしてみたら思ったよりも読みやすかったので、他のものも機会があったら手にしてみたいと思う。

イチ
# by clemenskrauss | 2008-11-14 00:15 | 積読日誌

やってしまった!

ついに、ついにやってしまった。
DIYで作った本棚(壁一面まであと一歩)を整理中、発見してしまった。
屈辱の、痛恨のダブり買いである。

今までいくら音盤や本を仕入れても、ダブり買いだけはしなかったのに…記憶力の減退か、本に対するスタンスが変わってしまった為なのか。

やってしまった!_f0022130_22433336.jpg

紫式部日記…しかもどちらにも某B○○k ○FFの値札が貼られている。
いつ購入したものかはわからないけど、
「興味があるし読んでみたいけど、今は他に読みたい本がたくさんあるので後回しにしよう。あ、でも古本屋で見かけたら買っておこうかな。いつかは買うものだし」
というノリで購入したことが手に取るようにわかる(笑…えない)。

日頃ハギに積ん読を注意されていたのたけど、いよいよ本格的に未読本の片付けに乗り出さないといけません。

あぁ…。

イチ
# by clemenskrauss | 2008-11-13 22:36 | 日記
ローマから日本が見える(著:塩野七生)_f0022130_0551225.jpgローマから日本が見える
著:塩野七生
集英社文庫


追っかけている塩野さんの新刊。集英社というのがちょっと意外。

題名の通り古代ローマのありかたを通して日本のありようやあるべき姿を描く部分もあるのだけど、基本的には王政から帝政初期までの塩野さん流の通史というか、『ローマ人の物語』のダイジェスト版といった感じ。ダイジェスト版といってもさすがにつぼを押さえたもので、ローマについての予備知識の無い人にとっては手頃なガイドブックになるだろうし、一通り読んできたつもりの自分にとってもおさらいにちょうど良かった

本書の中でオリジナルな内容なのが書名にもなっている最終章の「ローマから日本が見える」と付録の「英雄たちの通信簿」。特に最終章で日本の55年体制時の自民党をローマの元老院に比しているのはユニークで面白い。
同じく最終章で述べている「日本人だからローマ史が分かる」というのも一理あるんだろうなぁ。確かに「グラディエイター」での帝政ローマの描き方(カリグラをモデルにしているんだっけか)や「スターウォーズ」シリーズでの元老院や共和制と帝政との描き方を見ると、映画としての出来不出来は抜きとして、作り手にローマ時代についての公正な見方をしているとはあまり思えない。そういう意味で、キリスト教徒から見た異教徒としての一方的なローマ史観だったり、共和制に民主主義を見る盲目的な民主主義者的な観点から、比較的にしても自由でいられる環境にある人間のほうが、より素直にローマを知り学ぶことが出来るのかもしれない。

イチ
# by clemenskrauss | 2008-11-10 22:59 | 積読日誌