いちとはぎの新婚生活


by clemenskrauss
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ローマから日本が見える(著:塩野七生)

f0022130_0551225.jpgローマから日本が見える
著:塩野七生
集英社文庫


追っかけている塩野さんの新刊。集英社というのがちょっと意外。

題名の通り古代ローマのありかたを通して日本のありようやあるべき姿を描く部分もあるのだけど、基本的には王政から帝政初期までの塩野さん流の通史というか、『ローマ人の物語』のダイジェスト版といった感じ。ダイジェスト版といってもさすがにつぼを押さえたもので、ローマについての予備知識の無い人にとっては手頃なガイドブックになるだろうし、一通り読んできたつもりの自分にとってもおさらいにちょうど良かった

本書の中でオリジナルな内容なのが書名にもなっている最終章の「ローマから日本が見える」と付録の「英雄たちの通信簿」。特に最終章で日本の55年体制時の自民党をローマの元老院に比しているのはユニークで面白い。
同じく最終章で述べている「日本人だからローマ史が分かる」というのも一理あるんだろうなぁ。確かに「グラディエイター」での帝政ローマの描き方(カリグラをモデルにしているんだっけか)や「スターウォーズ」シリーズでの元老院や共和制と帝政との描き方を見ると、映画としての出来不出来は抜きとして、作り手にローマ時代についての公正な見方をしているとはあまり思えない。そういう意味で、キリスト教徒から見た異教徒としての一方的なローマ史観だったり、共和制に民主主義を見る盲目的な民主主義者的な観点から、比較的にしても自由でいられる環境にある人間のほうが、より素直にローマを知り学ぶことが出来るのかもしれない。

イチ
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by clemenskrauss | 2008-11-10 22:59 | 積読日誌