いちとはぎの新婚生活


by clemenskrauss
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f0022130_2215353.jpg近代文学者による、江戸における男女(時に男男)の色恋話をもとに自分の経験や恋愛観を語った一冊、と言ったところだろうか。

いや、てっきり題名から普通に江戸の話ばかりかと思いきや、こまめに自分の経験談に話を持っていかれるので(文中何度も著者が告白しているように、どうやら編集部のご意向らしい)途中でかなりおなかいっぱいな感じで正直鼻につきます。あたしゃアンタの経験談なんぞ興味無いんだい!とカバーの見返しの紹介文をよく読んでみると、「江戸学者が贈る新恋愛講座」とある。むふー。

とはいえ、近代文学中の例を色々と挙げてくれるのは、実際に作品を読んでいない自分にとってはなかなか面白くて、『好色一代男』の名妓たちの男を虜にするテクニックだとか(このあたりが恋愛講座?)、23回もの結婚・離婚を繰り返す『万の文反古』の九平次の話をはじめ、ちょっと読んでみたいなと思わせる紹介の仕方をしてくれています。

そのほかでは、江戸時代に花開いた性の文化と食とを対比させた一文がちょっと興味深い。
曰く、「私たち人間には食欲がある。何でも良いから食べれば命はつながる。しかし料理や食卓の文化が成立して、私たちは何でも良いとは思わなくなった・・・(中略)・・・食べることの喜びは食べ物だけで成り立つのではなく、場所や人や食器や音楽や話やお酒や料理法の取り合わせの巧妙、総合で生まれる。」 これが食文化。で、筆者によるとこれと同じように江戸で吉原が提供し(発信し)たのは性の文化であり、これこそが『好色』ということなのだと。
遊郭を美化しすぎている嫌いはあるけれど、吉原という特異な空間の一面を表している文章だと思う。

まあ、買ってまで読む本ではないかも・・・。

イチ
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by clemenskrauss | 2008-03-05 23:28 | 積読日誌